NEW 2021/10/07 防犯 家を留守にすることには、さまざまなリスクがあります。空き巣被害はその代表例です。そのほか、長く家を空けるとカビや悪臭が発生する場合があり、ガス漏れや火事が起これば近隣にも被害が及びます。 この記事では、家を留守にするリスクと対策を解説します。留守中のトラブルに不安を感じている人は、ぜひ参考にしてください。 目次 家を留守にするときのリスク 防犯のポイント:空き巣に入られないようにする 防災のポイント:留守中の火事を防ぐ 衛生管理のポイント:カビや悪臭の発生を防ぐ ケースバイケースで必要な対策 まとめ 家を留守にするときのリスク 家を留守にするときに起こり得る3つのリスクを解説します。 防犯のリスク 警視庁の2019年の統計によると、建物に侵入して金品を盗む「侵入窃盗」のうち、1/3は留守宅を狙う空き巣でした。カーテンが閉めっぱなし、夜も明かりがつかないなどの手がかりから、空き巣に留守だと悟られる場合があります。家人の不在が明白であれば、より大胆な犯行に及ぶおそれも出てきます。 防災のリスク 長期的な留守は、漏電、ガス漏れ、水漏れなど防災上のリスクもともないます。たとえば、ほこりがたまったコンセントにプラグを挿しっぱなしにしていると、出火する可能性があります。漏れたガスに火がつけば、周囲を巻き込む大事故にもつながりかねません。一方、水が漏れて下の階に被害が出た場合は、賠償責任が発生します。 衛生面のリスク カビや悪臭の発生など衛生面が悪化するリスクもあります。衛生面のリスクを防ぐためには、長く家を空ける前に掃除やゴミ処理を済ませましょう。食べ残しや生ゴミを放置すると悪臭が発生し、夏場は害虫が繁殖する場合もあります。留守中は窓を開けて喚起できないため、湿気がたまりやすくなります。そのため、カビ対策も必要です。 防犯のポイント:空き巣に入られないようにする 空き巣に狙われないためには、留守だと悟られない工夫をしたほうがよいでしょう。具体的な対策を解説します。 確実に戸締りをする 戸締まりは防犯対策の基本です。警視庁の2019年の統計によると、最も多い空き巣の侵入方法は、施錠されていない玄関や窓から入る「無締り」でした。 戸締まりを徹底すれば、空き巣のリスクを大幅に低減できます。日頃から玄関や窓をこまめに施錠する習慣をつけておきましょう。補助錠の使用も有効です。 ※参考:住まいる110番|警視庁 配達物を溜めない 配達物をためないことも重要なポイントです。郵便受けから配達物があふれていれば、外観から留守だとわかります。 新聞は、配達店に連絡すれば一時停止が可能です。郵便局には「不在届」を提出しましょう。その間の郵便物は最長30日間保管されます。宅配便は受取日を調整するなどして、不在届がたまらないように工夫しましょう。 カーテンは閉め切らない 昼間にカーテンが閉まっている家や夜間にカーテンを開けている家は、留守だという印象になります。厚手のカーテン開け、レースカーテンのみ閉めておくなどの工夫をすれば、外からは留守かどうかを判断できません。内部の様子もわかりにくくなるため、空き巣に侵入をためらわせる効果が期待できます。 近所の人に留守を伝えておく 警視庁によると、空き巣が侵入を諦める最多の理由は、「近所の人に声をかけられる」です。空き巣は、人通りや人目の多い地域を好みません。近所に信用できる人がいるなら、留守だと伝えておくことで目配りしてもらえます。日頃から近隣との良好な人間関係を作っておけば、より安心でしょう。 SNSへの投稿を控える SNSへ自宅の場所がわかるような投稿をすることはやめましょう。自分の自宅や居場所がわかるリアルタイムな投稿は、「今は家にいない」と空き巣に知らせているようなものです。旅行の予定を書き込む行為も危険です。 匿名の投稿からでも個人が特定される可能性があるため、油断できません。SNSをチェックして家人が不在になるタイミングを探っている空き巣もいます。 防災のポイント:留守中の火事を防ぐ 不在時で火を使っていなくても火事は起こる可能性はあります。ここでは、留守中の火事を防ぐポイントを解説します。 コンセントを抜く 家を長期間留守にする際には、冷蔵庫と再設定が面倒な機器を除くすべてのプラグをコンセントから抜いておきましょう。ほこりがたまったプラグをコンセントに挿していると、トラッキング現象によって発火する可能性があるためです。ほこりによる火災を防ぐためには、日頃からこまめに掃除し、トラッキング防止カバーを使いましょう。 トラッキング現象とは トラッキング現象とは、コンセントにのったほこりが原因で起こる現象です。コンセントにたまったほこりに湿気などの水分が付着すると、プラグの刃の間に火花放電が起きて出火します。トラッキング現象は電化製品の電源が入っていなくても起こります。冷蔵庫のような留守中でも抜けないプラグには、定期的な掃除が必要でしょう。 ガスの元栓を閉める ガス漏れとトラッキング現象が重なると、爆発や火災が起こる可能性があります。長期間家を空ける際には、必ず元栓を閉めましょう。ガスの元栓は、ガス器具の周辺に設置されているケースが一般的です。室外にある都市ガスのメーターガス栓やLPガスの容器バルブは、基本的に閉める必要はありません。 家のまわりの片付けをする 家の外に段ボールや古新聞などを放置すると、放火のリスクが高まります。総務省が公表した2020年の消防統計によると、出火原因の1位は放火(疑いを含む)です。燃えやすいものは、家の外に置かないように注意してください。在宅中も夜間に放火されるおそれがあるため、日頃から片付けを心がけましょう。 衛生管理のポイント:カビや悪臭の発生を防ぐ 長期的に家を留守にしたあと、カビや悪臭でいやな思いをすることもあるでしょう。ここでは、カビや悪臭を防ぐポイントを解説します。 カビ対策 カビは、湿気のある環境を好みます。留守中はこまめな換気ができないため、湿気をためない工夫が必要です。以下で具体的な対策を解説します。 換気扇 風呂場、トイレ、キッチンなどの換気扇は、留守中も回しっぱなしにしておきましょう。部屋を閉め切ると、湿気がたまってカビが発生しやすくなります。室内のドアはすべて開けておくとよいでしょう。 洗濯物や食器は洗って乾かしてから出かけるようにしてください。除湿剤や除湿効果のある重曹や新聞紙などのアイテムを室内に配置する方法も効果的です。 クローゼット・押し入れ クローゼットや押し入れは、湿気がこもりやすい場所です。衣装ケースや衣類、寝具などが隙間なく入っていると、さらに通気性が落ちます。留守中はできる限り中身を出して、扉は開けたままにしておきましょう。 ベッドのマットレスは壁に、布団は布団干しなどに掛けて、寝具に湿気がこもらないように工夫します。除湿剤も上手に活用しましょう。 悪臭対策 留守中の室内に悪臭がたまる主な原因は2つあります。一つは排水口、もう一つが生ゴミです。 排水口 排水口の臭いは、通常排水トラップに貯められた水により防げます。排水口の奥に水をためることによって悪臭や害虫の侵入を防ぐ仕組みです。しかし、水を長期間使わないと排水トラップの水が蒸発してしまうことがあります。排水トラップの水がなくなるほど長く留守にする場合は、ふたで排水口をふさいでおきましょう。皿やおけ、洗面器などでも代替できます。 生ゴミ 生ゴミが腐ると強い悪臭を放つほか、害虫の発生にもつながります。なるべく、回収日の直後に外出するようにし、生ゴミをすべて廃棄してから出かけられるようにするとよいでしょう。廃棄できなかった生ゴミは、ビニール袋などで二重三重に包んでから冷凍庫で保管すれば、悪臭の発生を防げます。生ゴミだけではなく腐敗のおそれがある食品の処理も済ませましょう。 ケースバイケースで必要な対策 ケースバイケースで必要な対策を解説します。できれば以下のような対策を行ってから留守にしましょう。 植物 植物の種類や季節、不在期間などの条件によっても適切な対策は異なるものの、水切れを避ける工夫は必要です。 2~3日の留守であれば、水をたっぷりあげるか腰水をします。土に挿して使う自動給水器やペットボトルから給水する器具も便利でしょう。長期間の不在時は、自動散水機や水やり代行サービスの利用も検討してください。 ペット 外出先にペットを同伴しない場合は、動物病院などが運営するペットホテルに預ける方法が安心です。ただし、ペットのワクチン接種証明書を提出する必要があります。 信頼できる知人や家族、ペットシッターに自宅に来てもらう方法も選択肢の一つです。ペットカメラを設置しておけば、外出先からペットの様子を確認できます。 電気・ガス・水道の解約、一時停止 電気・ガス・水道は、留守中も基本料金が発生します。3カ月の不在なら、出費は3,000~5,000円程度でしょう。 ただ、防災リスクを下げるために一時停止や解約を検討する人もいます。水道とガスは一時停止が可能です。電気は基本的に解約扱いになります。解約手続きは容易ですが、再契約までは電気が使えなくなる点に注意しましょう。 各種料金の支払い 電気・ガス・水道や電話、インターネットなどの支払いを紙の振込票で行っている場合は、留守中の自宅に請求書が届くと支払いができません。支払いが長く滞ると延滞金が発生し、利用停止や契約解除になる可能性も出てきます。 長期不在が多い人には、口座引落やクレジットカード払い、インターネットバンキング払いが便利です。 まとめ 留守中の自宅にはさまざまなリスクがあり、対策が欠かせません。日頃からできる工夫や前もって取り組める対策もありますが、急に長期出張が決まった場合などでは万全な備えができない可能性も想定されます。 大阪ガスセキュリティサービスは、防犯・防災・健康の3つを総合的にサポートするホームセキュリティサービス「アイルス」を提供しています。ガスの止め忘れ・自動通報や遠隔遮断などの防災対応、侵入や異常が発生した時は24時間365日の駆けつけ対応も可能です。長めの旅行や出張に安心して出かけたい方は、ご利用を検討してみてはいかがでしょうか。 大阪ガスセキュリティサービスの資料請求はこちら お問い合わせ 資料請求